沖縄で「ハート」を体験する

文/生島 裕

 

2002年6月、StarPeople7号の取材でアルナ・バイヤースさんという方にインタビューした。彼女はピュアハート・クラブ第一回のゲスト、柳田氏が紹介したラマナ・マハリシの孫弟子にあたる人である。マハリシの道を自らの基準としている私は、アルナさんのリトリート(合宿のようなもの)が沖縄で開催されると聞き、参加することにした。
  その時の体験を短い文にして友人に読んでもらったところ、なかなか評判がよかった、このサイトでも紹介したらどうか、との声があったので、公開することにした。



  私はラマナ・マハリシを自分の基準点として、ものをとらえるようにしています。また、彼の境地が私の目標でもあります。マハリシの考え方は、ハートだけが実在である、というものです。ハートとはサンスクリット語でアートマンのことで、日本語では真我、英語ではSELFと訳しています。
  マハリシはどんな質問を投げかけられても、最終的には「その問題を考えている自分とは誰か。それを探求しなさい」と答えました。ハートからエゴおよびマインドが生じ、そして世界という幻を体験している。しかし、エゴは本来幻想であるから、真の自分であるハートに立ち帰れば、すべての問題は最初から存在していないことが理解できる……そういうのです。
  アルナ・バイヤースさんは、マハリシの孫弟子にあたる人です。アルナさんの言葉で印象に残るのは、次のようなものです。

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  マインドを静かにすれば、ハートが感じられるようになる。ハートに集中しなさい。集中すればエネルギーが流れ、さらにハートが感じられるようになります。マインドを休ませ、ハートにとどまりなさい。ハートの意識で生活し、仕事をしなさい。そうすればマインドを煩わせることもなく、すべてうまくいきます。
  自分の内側に、なにものにも影響を受けることのない平和な場所があります。それがハートであり、セルフです。それが真の「私」です。真の私とは、肉体ではなく、エゴでもありません。真の私、セルフとは、あなたであり、私であり、そしてマハリシであり、私の先生であるパパジでもあります。

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  リトリートで知ったアルナさんは、常にセルフの意識とともにあり、揺るがない人という印象でした。マハリシの本を読んで知っていたことも、確信を持っている人の口から聞くと、自分に及ぼす効果は全く違いました。
  これまでマインドでは理解できていたものの、実感に乏しかったハートの意識が、やっと少しわかりかけてきたように思います。ハートの意識が目覚めているときは、「機嫌がいい」という感じでしょうか。決して神秘体験という感じではなく、気分がいい、機嫌がいい、ハッピーである、という感じです。もちろんこれは、今の私の段階での感想ですが。

(2002年10月)

ラマナ・マハルシのサイト http://www.ramana-maharshi.org/



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