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アマゾンの現状を語る

第3回 南 研子 みなみ けんこ

Achive 2002

日時:2002年7月6日(土)
内容:「アマゾン、インディオからの伝言」の著者。部族の伝統を守るインディオたちを支援し続けている南さんに、アマゾンの現状を語っていただきました。行動的で愛にあふれ、スピリチュアルな彼女の話に心を打たれました。

南 研子1 南 研子2











プロフィール
女子美術大学油絵科卒業 大学卒業後、NHK「ひょっこりひょうたん島」「お母さんと一緒」などの番組で美術制作を担当。コンサートプロデューサー、舞台美術も経験。
1989年、イギリスの歌手スティングが「アマゾンを守ろう」というワールドツアーを実施。来日の際、同行していたアマゾンの先住民のリーダー、ラオーニと出会い、それを機に同年5月に当団体を設立。
その後、10年間、年に2〜4ヶ月、アマゾンのジャングルで先住民とともに暮らし、支援活動を続けている。
JANIC(NGO活動推進センター)理事。
http://www.rainforestjp.com/index.htm

●報告 (生島)
  南さんはパワフルな人だった。43歳の私が小学生の時に放映されていた「ひょっこりひょうたん島」の制作をしていたというのだから、失礼ながらお年は50歳をいくつか過ぎておられるはず。しかしずっと立ったまま元気いっぱいに2時間以上話してくださった。帰り際に握手していただいたが、その手の力強いこと! 外見は30代、体力は20代といった感じだ。
「アマゾンにいると若返るんです」とおっしゃっていたが、確かにジャングルで撮られた写真の研子さんは実にお若い。もともとエネルギッシュな方だろうが、アマゾンと縁ができたことで常に大地のパワーとつながっているようなのだ。
  お話は、南さんが撮りためた写真をスライドで上映しながら行われた。アマゾンのインディオたちは、80歳、90歳でも背筋がしゃんと伸び、髪の毛もふさふさして真っ黒。大地の力と薬草の活用が原因だろうが、貨幣、カレンダー、時計もなく、自然と一体化して安心して暮らしていることが大きいのだと思う。
  何しろ、彼らの言葉には「しあわせ」という単語がないのだという。不幸がないからなのだ。全裸で幸せに暮らしている彼らを見ていると、これがエデンの園なのだな、と思った。たぶん、地球最後の。
  南さんの話はすべて興味深かったが、印象に残ったことをひとつ紹介しよう。アマゾンでは鉄やアルミの鉱脈が発見され、そこでは住んでいたインディオを追い払い、ジャングルを切り開き、街まで道路を作り、地面を掘り返して大規模な採掘が行われている。そして、アマゾンで採掘される鉱物の約40%が日本に輸入されているのだという。
  南さんが缶ジュースを飲んでいると、自然保護活動をしている人から「その缶一本のために一人死んでいるんだぞ」と言われたという。その時には意味がわからなかったが、アマゾンで採掘現場を見て実感が湧いたとそうだ。私も採掘現場の写真を見て、缶ビールや缶ジュースを飲めなくなった。ジャングルを失ったインディオは、都会に出てホームレス同然の暮らしを強いられ、自殺者が続出しているという。全滅していった部族も数多いそうだ。
  スピリチュアルで持続可能な社会が実現するのかどうか、本当に心もとないが、せめて自分にできることをする。自分が変われば世界が変わる。そう信じて生きていきたい。
 南研子さんのお話は本当によかった。小規模な催しにも関わらず、快く応じて下さり、われわれにパワーを与えてくれた研子さんに、この場でもう一度お礼を述べたいと思う。

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